Instagramの良い所は世界中の顧客にブランドを発信できるところだ。しかし、一方で世界を一括りにすることは必ずしも良い方法とも言えない。なぜあんらそれぞれの国にある文化によって顧客の好みも大きく変わってくるからだ。
Instagramを使って海外の顧客にブランドを発信する場合に気をつけたいことが「ローカライズ≒現地化」することだろう。
そんなローカライズを非常に上手くやっているInstagramアカウントを持つ企業の事例をご紹介しよう。Maybelline New Yorkは1915年に創業されたロレアルの傘下にある化粧品会社だ。現在90カ国以上で販売されている。
このMaybelline New Yorkは多くの国で化粧品を販売していることもあってそれぞれの国のローカル性にに合わせたInstagramの活用を行っている。
インド市場にターゲットを絞った#swipetospice キャンペーン
https://www.instagram.com/p/5_69JDOzY_/?tagged=swipetospice
Maybellin New Yorkのインド向けのInstagram(インスタグラム)アカウントを持っている。そのインドのInstagram(インスタグラム)アカウントのフォロワーは69万人以上いる。このMaybelline New York Indiaは#swipetospiceというハッシュタグであるインド特有のことに絡めたキャンペーンを開催した。
インドではハリウッド映画ならぬインド映画のボリウッド映画が非常にポピュラーなのだが、その現地の事情を活かしてボリウッドの女優と提携してMaybelline New Yorkの口紅を利用したあとに、そのボリウッド映画の名言を言うという動画を投稿してもらった。するとフォロワーもそれについで自分の口紅をした様子を撮影し、ボリウッド映画の名言を言うという投稿が相次いだ。
このようにそれぞれのローカル性に合わせてInstagram(インスタグラム)を運用している。
オーストラリア市場にターゲットを絞ったInstagramマーケティングを展開
https://instagram-static.s3.amazonaws.com/case_studies/Instagram%20Maybelline%20Case%20Study%20FINAL.pdf
Maybelelline New Yorkは18歳から40歳までのオーストラリア人女性にターゲットを絞ったキャンペーンを展開した。とりわけこのキャンペーンではMaybellineのアイブローを販売することを目的にした。
Maybelline New Yorkはキャンペーンのターゲットであるオーストラリアのローカル性にこだわってオーストラリア人モデルのStephanie Smith氏を起用してアイブローによるビフォー・アフターを撮影した写真を投稿した。
このキャンペーンの結果アイブローの売上2.4倍伸びたそうだ。
このキャンペーンを指揮したMaybelline New Yorkのマーケティング・ディレクターのAurele de Cremier氏はこのように語っている。
”世の中の女性はすでにInstagram(インスタグラム)を美容アドバイスを見つけたり新しいスタイルのメイクアップ方法を見つけるための場所として活用しているの。ビジュアル、クリエティブなことが集まる場所として、Instagram(インスタグラム)は顧客をエンゲージするには最適なツールとなっているのよ”
https://instagram-static.s3.amazonaws.com/case_studies/Instagram%20Maybelline%20Case%20Study%20FINAL.pdf
マレーシア市場にターゲットを絞ったキャンペーン#DareToNeon
マレーシア市場でカラフルなカラー付きのリップクリーム「Baby Lips Electro Pop」の認知度を高めるためにMaybelline New Yorkはキャンペーンを実施した。
マレーシアにおいてはムスリム、華僑などの異なる人種の人々が生活しているのだが、それぞれのグループに向けてキャンペーン告知の投稿を用意した。
キャンペーンはNeonというテーマに基づいて写真を撮影する。#daretoneonと#MaybellineNewYorkMalyasiaいうハッシュタグをつけて投稿する。その中から良いと選ばれた写真に対して50マレーシアリンギット(日本円で1500円)相当の化粧品のプレゼントをするというものだ。
結果として合計で700以上のハッシュタグ付きの写真が投稿されることとなり12万人以上の人に投稿がリーチしたとされる。
それぞれの国のローカル事情にあわせてキャンペーンを展開する
Instagram(インスタグラム)は世界共通で使用できるソーシャルメディアだ。Instagram(インスタグラム)は言語よりもどちらかという写真を主としたビジュアル中心のソーシャルメディアあなのでFacebookよりもさらに言語の垣根なく世界共通で使用できるソーシャルメディアだと言える。
しかし、忘れてはならないのが、言語の垣根は問題にしなくとも人種、宗教、文化の違いというのは存在し続けいてる点だ。今回ご紹介したMaybelline New Yorkはそれぞれの国ごとにアカウント運営してそれぞれの国のローカル性に合わせてキャンペーンを展開してきた。Instagram(インスタグラム)を利用したブランドの海外発信を考えた場合にこのMaybelline New Yorkから参考にできるところは多くあるはずだ。