Instagram(インスタグラム)を自分の経営している飲食店のブランディングに活用してみたいけど、どのように活用したら良いのか分からないという人は多くおられるのではないだろうか。
今回はそんな人にとって参考になること間違いないInstagram(インスタグラム)活用事例をご紹介しようと思う。
Stumptown Coffeは1999年に米国オレゴン州ポートランドにおいて設立された。現在、米国内に複数店舗カフェを運営し、またECサイトでコーヒー粉の販売も手がけている会社だ。
このStumptown Coffeは14万人以上のフォロワーを擁する自社インスタグラムアカウントを使ってそのブランディングを行っている。
Instagramでブランドのストーリーを伝える
Stumptown Coffeは単にカフェが美味しいであるとか、カフェが安いとか、そういうことを伝えるのにInstagram(インスタグラムを)活用しているわけではない。Stumptownはブランドの背景にある価値観、ストーリーを伝えるためにInstagramを活用している。
まずStumptownはどのような企業であるのかを話しておこう。Stumptownは「革命的なコーヒービジネス」、「コーヒー消費者の持つ味覚の洗練」をミッションとして掲げており、創業者であるディアン・ソレンソン氏自らがコーヒー農場を訪問してコーヒーの買い付けを行うほどのこだわりを持っているカフェの運営企業である。
そんなStumptownがInstagram(インスタグラム)を運用する上で大切にしているのがブランドのオーセンティック(真正さ、洗練された)さを表現することだ。
そのためにStumptownは自社のカフェのみを前面に押し出すのではなく、そのカフェを取り巻く背景として、綺麗な景色の写真、街並みの写真、カフェと自然の写真、といった一見カフェとは全く関係のないような写真でもStumptownらしさを表すもの、オーセンティックであれば投稿されている。これらの写真がStumptownの独自性を表現することにつながっているのだ。
https://www.instagram.com/stumptowncoffee/
コーヒーの粉をひいているところなどの製造過程を紹介する写真
https://www.instagram.com/p/xdEJgQuDYh/?taken-by=stumptowncoffee
コーヒーをアウトドアで淹れている写真
カフェの風景の写真
https://www.instagram.com/p/-KZzayuDRM/?taken-by=stumptowncoffee
FacebookとInstagramを使い分ける
ソーシャルメディアを活用しようと考えている企業が直面するのはFacebookとInstagramとをどのように使い分けるのかということがあるだろう。Stumptownに関しては明確にその両者の使い方をすみ分けている。
Stumptownのソーシャルメディア担当者のAndy Morris(モリス)氏はFacebookとInstagramの使い分けについてこのように語っている。
”Stumptownはよくソーシャルメディアのマーケティングとして言及されるディスカウントマーケティングというアプローチ方法は取らないようにしてるの。それはStumptownにそぐわないものだから。あとFacebookとInstagramの使い分けについて。Facebookは顧客に商品の情報を伝えたりカフェのことをもっと知ってもらう場所として利用しているわ。一方でInstagramはカフェに関連していないこと、もっと抽象的なことを載せるようにしているの。この使い分けがブランドのオーセンティックを保つ上で重要なことになってるのよ。”
このFacebookとInstagramの使い分けは大切なことを示唆しているだろう。1つのソーシャルメディアに対して目的を定めることなくいろんな投稿をのせてしまっているソーシャルメディアアカウントは多くあるのだが、それではブランディングにつながらないことは明白だ。
しかしこのStumptownのようにFacebookは基本的に業務連絡に使い、InstagramはブランディングのためにStumptownの洗練されたオーセンティックさを保つ写真掲載のみに統一している。
この使い分けがそれぞれのソーシャルメディアに統一感を与えてブランディングにつながっているのだ。
Instagram活用にはオーセンティックさが鍵!
今回ご紹介したStumptownの例から学べることとしては、Instagramでブランディングを行う際にはそのブランドの背景にあるストーリーを価値観を読者に伝えるための写真を吟味して厳選して載せること、そして統一感、オーセンティックさを保つようにすることがあげられる。
とりわけInstagramは視覚をもって顧客にメッセージを伝える努力が必要なので運用し始めた当初は難しいと感じるかもしれない。しかし、文章ではないので自然に顧客に何らかのメッセージを伝えることができるというInstagram独自の強みがあるのだ。