マーケティングをプランして実行する際に大切なことは、ターゲットを明確にすることです。Instagram(インスタグラム)を活用したマーケティングでも基本は同じです。今回ご紹介するのは、ターゲットを女性のみに絞り込むことで成果を上げたVolcomの事例です。
Volcomとは?
Volcomは、アメリカ発のストリートファッションブランドです。
スケートボード、サーフィン、スノーボードの3つのスポーツをベースとしたファッションブランドとして創立され、現在では世界中から支持の厚い定番ブランドにまで成長しています。
今回ご紹介するのは、女性をターゲットにして、Volcomwomensという専用のアカウントを作り、運営している成功事例です。この事例は、同時にIconosquareというInstagramのアナリティックスを容易にするアプリの活用事例でもあります。
Iconosquareとは?
Iconosquareは、Instagramのデータを分析するためのアプリです。
Instagramにはアクセス分析ツールを持っていません。Iconosquareはそれを補うための重要なアプリです。VolcomはIconosquareを活用してデータ分析を行い、常に最適化を図っています。
例えば、次のような数字が、Volcomwomensの結果として発表されています。
エンゲージメント率: 1,6%
平均 [いいね!] 数: 500
平均投稿数 (週): 10
ハッシュタグのついた投稿数: 6,300
(いずれの数字も、2015年10月現在のもの)
※なお、弊社サービスOLOは、アクセスと投稿解析機能を持っていますので、この事例でご紹介する内容を実現出来るツールです。詳しくは弊社のOLO(オロ)オフィシャルサイトをご覧ください。
新たなる顧客層開拓のための専用アカウントを用意
Volcomはすでに、Volcom全体の情報提供をするInstagramを運営していましたが、そこでのフォロワーの反応は若い男性が多かったようです。この時点でVolcomはInstagramが非常に強力なツールであることを認識していました。
この中で、オーストラリアのVolcomが、女性向けに特化したブランドストーリーを訴求できる場が必要であると感じて、改めて女性向けのコンテンツに特化したVolcomwomensを起ち上げたわけです。
Volcomwomenより転用
ビデオよりも写真
VolcomはInstagramに強いこだわりを示しています。
「Instagramは、我々のマーケティング戦略の中で最も強力なツールです」
と担当者が発言するぐらいです。
Volcomは、その業種の特徴とこれまでの歴史から素敵なビデオを多数持っています。
今でもウェブサイト上にはクオリティの高いビデオが掲載されています。
しかし、実際にInstagramに投稿しているそのほとんどは写真です。100投稿のうちビデオは2回しか投稿しておらず、それ以外はすべて写真による投稿でした。
それは写真で表現するシンプルさについて評価していることが理由です。ブランド価値をInstagramで伝えるには、コンセプトの明確な写真で十分というのがその理由です。
User-Generated Content(UGC)の重要性
ビデオ重視ではなく写真を中心にしているInstagram運営は、User-Generated Content(UGC)にも活かされることになります。
UGCとは
ユーザーが作り出す素材のことです。ソーシャルメディアの本来の醍醐味は、そのアカウントオーナーだけではなく、フォロワーやファンの方々が自ら撮った写真などを投稿しシェアすることが出来るところにあります。
Volcomは、ユーザーが投稿するコンテンツを当然大切にしています。
UGCをブランド構築に役立つようにするためには、自社がブレのない明確なプランに基づいて投稿を進めることが大切です。そのブランドが大好きになったファンやフォロワーたちは、そのイメージに沿って自らのコンテンツを作ってくれるようになります。
そして、ブランドオーナーではなく、ブランドの利用者がそのブランドに対する愛着を表現することで、さらなるブランドファンの獲得につながっていきます。これがInstagramを利用したブランディングの強みです。
しっかりとしたデータ分析と明確なコンテンツプラン
どのようなマーケティング施策もやりっ放しは大きな無駄を作ってしまいます。
Volcomは、先にご紹介したIconsquareを利用することで、詳細にマーケティングデータを収集し、Instagramでのコンテンツ戦略に活用しています。
どのようなコンテンツがフォロワーを引きつけるのか、どのようなコンテンツがフォロワーの増加に貢献するのか、さまざまな視点での分析がVolcomのInstagram活用の効果をより大きなものにしています。
まとめ
Volvomの事例からの学びとポイントをまとめてみましょう。
ターゲットを明確に
Volcomwomensは、女性をターゲットに絞ったコンテンツをシェアするアカウントとして作られました。その結果、コンテンツの方向性がより明確になり、それに共感するブランドファンを作ることに貢献しています。マーケティングではターゲットを絞り込むことはとても重要な事ですが、その基本をきちんと実行しているところは学ぶべきポイントの第一です。
ユーザーとの対話を大切に
ソーシャルメディアは簡単にユーザーと対話できるところにその特徴があります。
ブランドオーナーがブランド戦略に従って投稿を進めていくことで、ハッシュダグを利用したブランドファンからの投稿を促進できることをこのVolcomの事例は示しています。
こうした投稿促進のために、シンプルに利用出来る写真によってブランド価値を高める戦略をとっています。高品質なビデオを持ち、それを制作する力があるにも関わらずInstagramで投稿されているほとんどは写真です。これは、ユーザーがブランドに対する愛着を自ら表明するためのハードルを下げ、UGCの活用を促進していると考えられます。
ビデオ制作をする費用や余裕がないと悩むよりも、ブランド戦略にそった写真を用意しましょう。
絶え間ないデータ分析の大切さ
今ユーザーが何を期待していて、何に共感し、何を好むのかは、ブランドが発信する情報と異なる場合もあります。どのような情報がユーザーに好まれ、受け入れられ、そしてアクションを起こしてもらえるのかなどは、きちんとデータ分析する必要があります。そのデータ分析をもとに、投稿の戦略をきちんと計画し実行することが大切です。
また、ユーザーの志向は時ともに変わっていきます。その変化を見逃さないようにすることも大切です。逆に言えば、ソーシャルメディアはそうした変化をいち早くつかむことが出来る優れたメディアです。その特性を活かすことで、積極的にブランド構築を進めることができます。
Instagramは急速に普及し続けていることはもちろん、他のSNSよりもブランディングに強みがあることが大きな特徴です。それは写真を使ったユーザーとのコミュニケーションが可能であるからです。
工夫と対策次第で、Instagramを強力なマーケティングツールへと変化させることが可能です。
もしあなたがInstagramでのマーケティングに興味があるなら、ぜひ私たちOLO(オロ)までご相談ください。Instagram専門で培ったマーケティングのノウハウで、あなたのお役に立つことができるかもしれません。